2026年8月10日 (月)

Nゲージレイアウト製作記⑭ 北海道らしくなった信号所

Photo_20260808185201
 信号所 クリックすると大画像で見ることができます 背景はAI

 空知駅の規模にしては少し小さすぎるかなと思いましたが、結局、信号所はグリーンマックスのキットになりました。現役蒸気時代からある製品ですが、いまだに現役なのは、それだけ元の作りがしっかりしていたからでしょう。半世紀近く生き残っているとは、まさに奇跡的です。

 付属の「安全第一」の表示を貼り、屋根は瓦のモールドを削ってトタン屋根に変更。さらに北海道の積雪を考えて雪滑り防止を取り付け、ストーブの煙突も自作しました。

 ストラクチャーは屋根の占める面積が意外に大きいので、瓦屋根をトタン屋根に変えるだけで、印象が大きく変わります。これだけでも、ぐっと北海道の国鉄らしい雰囲気になりました。

Photo_20260808185001
 信号所 クリックすると大画像で見ることができます 雪と背景はAI

 さらに雪を降らせてみました。構内を見渡す国鉄マンの人形は、暗くてあまり見えませんね。

 それでも、こうしてAIで作画してみると、実際のレイアウトを作るうえでのよいお手本になります。屋根の形や雪の積もり方、ストラクチャーの配置など、いろいろと参考になるところが多く、AIの作画はなかなか素晴らしいものです。

 そして昨日の追分駅の信号所の記事を見て、同世代のTさんからメールで貴重な写真を送っていただきました。
 追分駅構内がよく分かる写真と、なんと構内の線路配置図まであります。1954年の線路配置図を見ると、追分駅には二つの信号所が載っていました。
 やはり、あれだけ広い追分駅の構内を一か所の信号所で管理するのは無理だったのでしょう。長万部方向と岩見沢方向の二か所に信号所があり、「第一信号扱所」「第二信号扱所」として、それぞれが担当する線路も表になっています。
 これで、私が現役蒸気時代に訪れた信号所が岩見沢寄り、転車台の近くにあった「第二信号扱所」だったのがわかりました。写真を見ると、その横には構内を照らす照明も設置されています。

 さらに面白いことに、先日購入したグリーンマックスの信号所キットを見ると、「第一信号所」の文字が印刷されています。これはもう、一つ作るしかありません。

 ということで、Amazonでもう一つ同じキットをポチってしまいました。

 こうして当時の写真や資料が少しずつ揃ってくると、レイアウトの信号所も単なるストラクチャーではなく、実際の追分駅にあった二つの信号扱所を再現することができそうです。Tさんありがとうございました。

にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道模型 Nゲージへ
にほんブログ村 Nゲージ 

| | コメント (0)

2026年8月 9日 (日)

Nゲージレイアウト製作記⑬ 50年前の信号所を探して

 空知駅のストラクチャー整備は、まず信号所の製作から始めようと思っています。しかし、意外にも当時の信号所を写した写真はほとんど見当たりません。

 現役SL時代はフィルム代も高く、撮影の主役はどうしても蒸気機関車でした。そのため、信号所をはじめとする駅設備や建物はほとんど撮影しておらず、今になって「もっと記録しておけばよかった」と悔やまれます。当時は当たり前の風景だったものほど、今では貴重な資料になってしまいました。

Dsc_1553x
 2025/7/15 富良野駅 クリックすると大画像で見ることができます

 こちらは昨年撮影した富良野駅の信号所です。立派な出発信号機とともに、かつて広大な構内を有していた頃の面影を今に伝えています。
 ただ、建物自体は改修されているためか、私が再現したい1970年代の北海道の雰囲気には少々近代的過ぎる印象です。

Photo_20260808191101
 1975/3 室蘭本線 追分 客221 D511160 クリックすると大画像で見ることができます カラー化

 こちらは1975年に追分駅で撮影した、D51牽引の客車列車が発車する場面です。右手に見える2階建ての建物が、おそらく信号所ではないかと思われます。
 当時は蒸気機関車ばかりに目が向いていましたが、こうして見返してみると、何気なく写り込んでいた駅設備が貴重な資料になっています。

Img_0031_1
 1976/2 追分駅 クリックすると大画像で見ることができます

 そして、現役蒸気機関車の火が落ちる数日前、私は追分機関区を訪れ、幸運にも信号所の中を見学させていただくことができました。
 おそらく先ほどの写真に写っていた建物の入口だと思われますが、入口には「追分機関区」の表札が掲げられています。当時は何気なく撮影した一枚でしたが、今になってみると信号所の構造を知るうえでも貴重な記録になりました。

Photo_20260808191102
 1976/2 追分駅 クリックすると大画像で見ることができます

 そして最後の最後に、信号所の内部をカラーで撮影していました。今になって見返すと、自分でもよく撮っていたものだと思います。
 2階では、てこを全身で操作して広い構内のポイントを切り替えている様子が写っています。これだけ大きな信号扱所ですから、追分駅構内のポイントや信号機を一括して制御していたのでしょうか。
 写真の奥に写っている人物は、職員ではなく見学に来ていた一般の方だったと思います。そして、灯油ストーブの脇には長靴が干してあり、北海道の鉄道らしい生活感が伝わってきます。

2
 1976/2 追分駅 クリックすると大画像で見ることができます

 信号所2階で働く国鉄マンです。ここからは広い構内を一望でき、列車の動きやポイントの状況を確認しながら、信号や進路の取り扱いを行っていたのでしょう。
 室内にはストーブが置かれていますが、石炭の本場の機関区という場所でありながら、暖房は石炭ではなく灯油ストーブが使われているようです。

 こうして50年以上前の写真を見返してみると、当時は主役ではなかった信号所や駅設備が、今では模型製作のための貴重な資料になっています。細部までは分からない部分もありますが、当時の雰囲気だけは大切にしながら、空知駅の信号所を形にしていこうと思います。

にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道模型 Nゲージへ
にほんブログ村 Nゲージ 

| | コメント (0)

2026年8月 8日 (土)

Nゲージレイアウト製作記⑫ トミックス北海道型9600発売!わが鉄道への影響は?

01-22xxx
 1972/12 深名線 蕗ノ台→湖畔 79642+ワフ+スハニ62 クリックすると大画像で見ることが出来ます

 思いもかけずトミックスから北海道型の9600の発売が発表され驚いています。製品は79642をはじめとする、エアタンクがキャブ寄りに設置された北海道特有のタイプで、これまでマイクロエース製では少数派だった仕様です。同時にスハニ62も発売されることになり、深名線で撮影した79642牽引の混合列車は、まさにトミックスの北海道型9600を象徴するような編成となりました。私の写真が、そのまま北海道型9600の宣伝写真のようになりそうです。 

Chatgpt-image-202687-15_36_10
 北海道型9600 スハニ62 トム5000 トラ4000 クリックすると大画像で見ることができます 雪はAI

 実はマイクロエースの9600は30両も所有しており、そのうち20両が北海道型です。発売からもう20年ほど経ちますが、今でも私が最も気に入っているシリーズです。
 もちろん、今回発売されるトミックスの北海道型9600も購入するつもりです。しかし、定価が初めて2万円を超える製品となり、気軽に何両も増備できる価格ではありません。その意味では、これまで集めてきたマイクロエースの9600たちは、これからも当鉄道の主力として安泰だと思っています。

 スハニ62についても、「なぜ今まで製品化されなかったのだろう」と思っていた車両です。私はすでにKATOやトミックスのオハニ61を改造して所属させているため、今回は購入しないかもしれません。しかし北海道では、9600が牽く深名線や幌内線の混合列車で活躍したほか、釧路や名寄にも配置され、釧網線や石北線の客車列車の増結用としてもよく使用されていました。

 また、トミックスの2軸貨車もラインアップがますます充実してきました。トム5000やトラ4000は石炭輸送にも最適な貨車で、これまで使ってきたカワイ製品と見比べながら、お財布と相談して導入を考えることになりそうです。

 いずれにしても、当鉄道へ入線するためには自動開放への対応が必須条件です。これだけ蒸気機関車製品に力を入れてくれるのであれば、トミックスにも、マグネティックカプラーのような自動開放対応カプラーを標準装備、あるいはオプションで用意してもらえると、さらに魅力的になるのですが。

にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道模型 Nゲージへ
にほんブログ村 Nゲージ 

| | コメント (0)

2026年8月 6日 (木)

Nゲージレイアウト製作記⑪ポイントスイッチを工夫する

Dsc_0948x
 ポイントスイッチ クリックすると大画像で見ることができます

 現在、空知本線とオホーツク線のポイント数は85個になりましたが、スイッチの構成については最後まで悩みました。
 理想をいえば、線路図を描いた操作盤に押しボタンスイッチを埋め込み、開通している進路をランプで表示するような本格的な制御盤や、システムエンジニアだった経験を生かしてパソコン制御にすることも考えました。
 しかし、最終的に選んだのは、最もシンプルでアナログなユニトラックのポイントスイッチです。構造が単純で信頼性が高く、故障時の対応も容易という実用性を重視しました。ユニトラックのポイントスイッチは本来、直進と分岐を切り替えるためのものですが、私のレイアウトでは「番線を選ぶ」という考え方でスイッチを配置しました。その結果、85個あるポイントを59個のスイッチに集約することができ、操作性も大幅に向上しました。ユニトラックのポイントスイッチは電動ポイント専用の切り替えスイッチですが、このように進路単位で考えることで、スイッチの数を大きく減らすことができました。

Dsc_0984x
 隠しヤードのポイントスイッチ クリックすると大画像で見ることができます

 スイッチの操作は、基本的に上側が「OFF」、番線へ進入させるときだけ下側に切り替えて「ON」とするように配線しました。
 例えば左端の街ヤードは1~4番線があり、進入させたい番線のスイッチだけをONにします。上部に番線名のシールを貼ってあるスイッチは、それぞれの番線を選択するためのスイッチです。

 この方式にしたことで、一目見ただけで「街ヤードは2番線」「山ヤードは1番線」というように、現在どの番線が選択されているかを視覚的に確認できます。操作も直感的でわかりやすく、ヤードの進路設定を迷うことがほとんどなくなりました。

Dsc_0979
 ポイントスイッチの配線 クリックすると大画像で見ることができます

 ポイント部で複数の配線をまとめているため、スイッチまで引き回す配線の本数を減らすことができ、操作盤の裏側も比較的すっきりとした配線になりました。

にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道模型 Nゲージへ
にほんブログ村 Nゲージ 

| | コメント (0)

Nゲージレイアウト製作記⑩ カプラー沼からの脱出――蒸気機関車を自在に動かすために

Chatgpt-image-202685-09_55_01
 真谷地 ワールド工芸 8100 クリックすると大画像で見ることができます 雪と背景はAIです

 蒸気機関車が多数たむろする鉄道では、どうしてもカプラーの自動開放が必須になります。転車台のあるレイアウトはよく見かけますが、皆さんはどのように機関車を列車から開放しているのでしょうか。

 30年前にNゲージを購入し始めた頃は、まだレイアウトを持っていなかったものの、機関車や客車の端部にはKD(マグネティック)カプラーを、客車や貨車にはカトーカプラーNを取り付けていました。そして現在はナックルカプラー全盛の時代となり、KDカプラーよりも実感的で、しかも廉価なマグネティックナックルカプラーが主流になっています。今回、いろいろとテストを重ねた結果、マグネティックナックルカプラーは高ささえきちんと合わせれば、KDカプラーより自動開放の成功率は高いように感じました。しかし、KDカプラーとの連結では、どうしても自動開放が安定しませんでした。30年前に購入したKDカプラーも、長い年月によるプラスチックの劣化で、折れたり、バネが効かなくなったりするものが半数近くありました。そこで、所有する数百両の車両をすべてナックルカプラー化することに決め、ほぼ1年をかけてようやく整備を終えました。

 カトー製品は、さすがにその多くがアーノルドカプラーから無改造で交換することができました。しかし、最近の蒸気機関車のテンダー部分には、アメリカ型のトリップピン付きCSナックルカプラーを取り付けましたが、これも自動開放は今ひとつ安定しません。
 トミックスの蒸気機関車も同様です。マイクロエース製品は加工が必要ですが、マグネティックナックルカプラーのポケット用が取り付けられ、こちらは比較的自動開放がうまくいきます。
 一方、ワールド工芸の蒸気機関車はKDカプラーがねじ止めで取り付けられるため相性は良いのですが、ナックルカプラーへの交換はかなり大変です。
 特に悩ましいのは、カトーやマイクロエースの蒸気機関車の前部です。スペースが限られているため、トリップピン付きナックルカプラーの装着が難しく、結局KDカプラーを使用することになります。しかし前述のように、KDカプラーとナックルカプラーの組み合わせは自動開放の相性が良くありません。
 そのため、機関車に合わせて貨車や客車もKD編成とナックル編成に分けて考えていましたが、前後で異なるカプラーを装備した蒸気機関車をどう扱うか、現在思案中です。何か良い方法はないものでしょうか。

 客車については、両端をマグネティックナックルカプラーのポケット用に交換し、中間はKATOカプラーNJP・Aに変更しました。一度カトーカプラーNを取り付けた車両は、外す作業が意外に大変でした。
 貨車は、両端をマグネティックナックルカプラーのポケット用、中間を二軸貨車用ナックルカプラーセットや車間短縮ナックルカプラーへ交換しました。ただし、トミックスやカワイ製品などは、それぞれ加工が必要でした。

 なお、炭鉱鉄道用の客車や貨車については、両端ともKDカプラーのままとしました。

Chatgpt-image-202685-09_58_46
 マイクロエース 9600 クリックすると大画像で見ることができます 雪と背景はAIです

 一方で、マグネティックナックルカプラーのポケット用は、ボギー台車用アダプターを取り付けない方が自動開放はスムーズに動作します。しかし、実際のレイアウトで走行させると、勾配やポイント通過時に不用意な開放が発生することがあり、なかなか悩ましいところです。

Dsc_0981x 

 交換されたアーノルドカプラーとカトーカプラーNです。これはこの1年間で交換した分だけですが、これまでの累計となると、恐ろしい数になります。

 長い間悩んできた、レイアウトでの自動開放をめぐる「カプラー沼」から、ようやく脱出しつつあります。

にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道模型 Nゲージへ
にほんブログ村 Nゲージ 

| | コメント (0)

2026年8月 5日 (水)

Nゲージレイアウト製作記⑨ 蒸気機関車が集う空知駅――北海道の幹線駅を再現する

Photo_20260804163801
 空知駅 構内配線図 クリックすると大画像で見ることができます

私にとってレイアウトの主役は、蒸気機関車が集うメインステーション「空知駅」です。空知駅は、札幌方面へ向かう優等列車が発着する空知本線と、亜幹線のオホーツク線が接続する交通の要衝で、さらに鉱山鉄道も乗り入れる設定としました。幹線・支線・鉱山鉄道の列車が行き交い、蒸気機関車がたむろする活気あふれる駅の情景を、このレイアウトの最大の見どころとしています。

そのため線路配置には最も力を注ぎ、限られたスペースの中で実感的な運転ができるよう、一年間にわたって試行錯誤を重ね、ようやく納得のいく形にまとめることができました。

Dsc_0775x
 空知駅 クリックすると大画像で見ることができます

空知本線のホームは1~3番線で、8両編成が停車可能です。さらに気動車用として、行き止まり式の0番線ホームを設けました。
一方、オホーツク線は4・5番線ホームで、6両編成に対応しています。こちらにも鉱山鉄道用として、行き止まり式の6番線を設置しました。駅構内にはこのほか側線を3本と機回し線を設け、空知本線側からはすべての線路へ進入できる配線としています。

また運転スタイルに合わせてアンカプラーの配置も変えました。機関車を含めた固定編成で運転を楽しむ空知本線では2番線のみにアンカプラーを設置し、一方で機関車の付け替えを積極的に楽しむオホーツク線では、すべての発着線にアンカプラーを設けています。

Dsc_0928x
 空知駅 客貨車区 クリックすると大画像で見ることができます

駅の下には客貨車区を設けました。留置線は客車用が5本、貨車用が2本ありますが、客車用はいずれも6両編成までの対応となっています。そのため、空知本線を走る8両編成の優等列車は入線できません。

一方、貨車用の留置線はスペースの制約から短いものが2本しか確保できず、ワフやヨなどの車掌車を留置する程度の用途に限られています。

Dsc_0929x
 空知駅 機関区と貨物ホーム クリックすると大画像で見ることができます

機回し線からは機関区へ向かって3本の線路が分岐しており、そのうち2線には給炭台を設置しています。さらに、給炭台で使用する石炭を運ぶセキを荷下ろしするための専用引き込み線も設けました。
この先には転車台と扇形庫を配置していますが、現在はメンテナンスの都合で取り外しています。

貨物ホームは3線とし、有蓋車や無蓋車だけでなく、コンテナ貨物の積み下ろしにも対応できる設定です。ホームの反対側には引き上げ線を2本設け、将来的にはスイッチャーの庫としても活用する予定です。

本来であれば貨物列車は本線を支障しないよう引き上げ線を経由して貨物ホームへ入線させたかったのですが、スペースの制約から実現できませんでした。そのため引き上げ線はオホーツク線側のみに設けています。

Dsc_0779x_20260804163001
 空知駅 客貨物区 クリックすると大画像で見ることができます

なお、現在置いてあるストラクチャー類はまだ仮置きの状態です。今後、建物の屋根は当然ながら北海道らしいトタン屋根に変更する予定です。またホーム上屋も、既存のY字形の屋根では雪が積もってしまうため、雪が線路側へ落ちる構造のトタン屋根に改造します。さらに、ホーム同士を結ぶテルハも設置する予定です。

まだ完成にはほど遠い状態ですが、ストラクチャーを少し配置するだけで、駅の雰囲気は一気に変わります。線路だけだった時には想像の世界だったものが、建物や設備が加わることで、1970年代北海道の蒸気機関車が行き交う駅の情景が少しずつ姿を現してきました。

にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道模型 Nゲージへ
にほんブログ村 Nゲージ 

| | コメント (0)

2026年8月 3日 (月)

Nゲージレイアウト製作記⑧ 隠しヤード---見えない部分こそレイアウトの要

Dsc_0756x
 山隠しヤード クリックすると大画像で見ることができます

 当レイアウトの大きな特徴の一つが、充実した隠しヤードです。空知本線は通過線を除いて8線+3線、オホーツク線は4線+2線の隠しヤードを備え、列車をバックさせることなく留置・運転できる構成としています。
 写真は山側の隠しヤードですが、最終的にはオホーツク線の手前に山を設け、隠しヤードが山の中に隠れるようにする予定です。
 さらに、炭鉱鉄道用の隠しヤードを、この二つの隠しヤードの間に設置する計画です。これにより、幹線、ローカル線、炭鉱鉄道のそれぞれで、多彩な列車運転を楽しめるレイアウトを目指しています。

Dsc_0758x_20260802164701
 山隠しヤード クリックすると大画像で見ることができます

 こちらは街側の隠しヤードです。山側より規模は小さいものの、オホーツク線は駅ホームや山側の隠しヤードが6両編成対応なのに対し、こちらは10両編成まで留置できるようにしました。
 そのため、普段は6両編成までの列車が中心ですが、時折、夜行急行列車や重連牽引の長大貨物列車なども運転できるようにしています。限られたスペースの中でも、変化に富んだ運転を楽しめるよう工夫した隠しヤードです。
 こちらもヤード部分は隠れる予定です。

Dsc_0745x
 空知駅と街隠しヤード クリックすると大画像で見ることができます

 隠しヤードは、このように次々とさまざまな列車を運転できる楽しさを狙って設けましたが、実は必然的にそうせざるを得なかった理由もあります。
 それは、レイアウトハウスの構造です。ご覧のように、この部屋はログハウスのロフトを利用しているため、両側の壁が斜めになっています。さらに、レイアウトのベースを約70cmかさ上げしているため、両端はどうしても大きなデッドスペースになってしまいます。
 通常の線路を敷くと、天井が低く圧迫感や違和感がありますが、隠しヤードであれば問題ありません。最終的には、両側ともログの柱付近から外側を山で覆い、隠しヤードが自然に見えない構造とする予定です。

 部屋の制約を逆手に取り、運転の楽しさと景観の両立を図ったことも、このレイアウトの大きな特徴の一つです。

018x
 レイアウトハウス クリックすると大画像で見ることができます

 レイアウトハウスについては、あらためて詳しくご紹介する予定ですが、この建物は、もともと私が最初に使っていたログハウスです。一階は工作室とショールーム、二階のロフト部分をレイアウトルームとして活用しています。
 築40年近くになる古い建物ですが、自分で少しずつリフォームを行い、現在では気持ちよく使える空間になりました。
 唯一の難点はエアコンがないことです。夏場はロフトの二階がかなり暑くなるため、その点だけは少々悩みの種となっています。

Dsc_0869x
 隠しヤードのモニター クリックすると大画像で見ることができます

 現在は隠しヤードが見えていますが、将来的には山で覆われ、完全に見えなくなる予定です。そのため、列車の位置を確認できるよう、監視用モニターを設置しました。
 使用したのは自動車用のバックカメラモニターセットで、4,000円もしない手頃な価格でした。鉄道模型専用品ではありませんが、隠しヤードの監視には十分な性能です。
 モニターには停止位置の目安となる番線表示のシールを貼り付け、各列車を所定の位置へ正確に停止できるよう工夫しています。

 レイアウトではどうしても表から見える部分に目が行きがちですが、実際に列車を走らせて楽しむためには、見えない部分の工夫も大切です。隠しヤードを充実させ、確実に運転できる仕組みを整えることで、完成後はさまざまな列車が行き交う、実物の鉄道のような楽しみ方ができるレイアウトになることを期待しています。

にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道模型 Nゲージへ
にほんブログ村 Nゲージ 

| | コメント (0)

2026年7月30日 (木)

Nゲージレイアウト製作記⑥ レイアウトをデザインする---SCARMの利用---

Photo_20260731152001
 SCARMの画面 クリックすると大画像で見ることができます

 レイアウトを製作する部屋の大きさは決まっているため、その限られた空間の中で、できるだけ多くの線路を敷き詰めたいというのが私の信条です。実際に線路を並べ替えながら検討するのも楽しい作業ですが、パソコン上でシミュレーションできれば、はるかに効率よく設計を進めることができます。

 線路はカトーのユニトラックを主体とし、一部にトミックスを使用する予定だったため、デザインソフトはAnyRailとSCARMが候補になりました。その中で、立体的なレイアウト設計に優れているSCARMを採用しました。無料版もありますが、本格的なレイアウトを設計するには有料版が必要になります。
 ユニトラックは橋りょうなどの関連部品までほぼ網羅されています。一方、トミックスは橋りょうや築堤レールなど一部の部品が用意されていませんが、自作部品を組み合わせることで対応できます。

 こうして約1年にわたり試行錯誤を重ね、完成したのがこのレイアウトです。駅を通過しないエンドレスからメイン駅を通過するエンドレスへ乗り入れができ、上下線それぞれに隠しヤードを設けています。
 幹線である空知本線は勾配を設けず、隠しヤードには10両編成を11本収容できます。一方、ローカル線のオホーツク線には6本分の隠しヤードを設け、幹線・支線とも十分な運転を楽しめる構成としました。
 設計で最も意識したのは、ギャップを極力設けないことです。30年前にPECO線路で一般的だったギャップコントロールとは逆の発想で、ユニトラックの完全選択式ポイントを活用し、リバース線を設けない構成としました。その結果、ギャップは転車台の一部だけとなり、ポイントを切り替えるだけで、すべての線路へ進入できるレイアウトを実現しています。

 この設計図をもとに実際のレイアウト製作へと取り掛かり、試行錯誤を重ねながら進めてきた線路敷設も、ようやく完了しました。構想から数年を経て、頭の中に描いていた北海道の鉄道風景が、少しずつ形になってきています。

にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道模型 Nゲージへ
にほんブログ村 Nゲージ 

 

| | コメント (0)

2026年7月25日 (土)

Nゲージレイアウト製作記⑤ 最初で最後のレイアウトに込めた夢

Dsc_9715x
 2026/7/23 メイン駅 クリックすると大画像で見ることができます

レイアウトのコンセプト

「眺めるため」ではなく、「走らせて楽しむ」レイアウトを目指す

 ショーケースのように景色を鑑賞することを主目的としたセクションレイアウトではなく、列車を存分に走らせ、運転そのものを楽しめるレイアウトを基本コンセプトとする。

 まずベースボードを製作し、仮に線路を敷いて試運転を行ったが、ポイントや勾配があるだけで、思っていた以上にスムーズに走らないことを思い知らされた。これまでは平坦な直線で車両の整備や試運転を行うだけだったため問題は感じなかったが、実際のレイアウトではカプラーが外れたり、2軸貨車が脱線・転倒したりと、次々に課題が見つかった。「走るレイアウト」を作ることは、「眺めるレイアウト」を作る以上に難しいことを痛感した。

設定

 時代設定は、何といっても蒸気機関車が最後の輝きを放っていた1970年代の北海道です。登場する車両はもちろん、ストラクチャー類も当時の北海道らしさを意識し、瓦屋根の建物は用いず、煙突を備えたストーブ仕様の建物を中心に配置します。もちろん、レイアウトの主役は『幸福の黄色いハンカチ』をイメージした夕張地区の炭鉱です。
 季節は春を間近に控えた3月をイメージしました。山岳地帯はまだ一面の雪景色ですが、メイン駅周辺には雪がなく、途中には雪解けが進む風景を配置することで、北海道ならではの早春の情景を再現したいと考えています。
 また、当時の北海道には水田はまだほとんど見られず、広大な牧場や畑が広がる風景が主役でした。そんな北海道らしい雄大な景観の中を、蒸気機関車が力強く駆け抜ける姿を再現したいと思っています。

エンドレス

 前述の「本線」「ローカル線」「炭鉱鉄道」の三つのエンドレスを設け、それぞれ独立して運転を楽しめる構成とする。
 エンドレス上には駅は設置せず、隠しヤードのみを設け、走行そのものを楽しむことを優先する。また、隠しヤードを含め、駅構内を除き、ポイントはすべて見えない位置に配置する。

運転

・本線は隠しヤードを活用し、蒸気機関車を含めた固定編成による本線列車の走行を楽しむ。
・ローカル線はメイン駅を始発・終着駅と想定し、機関車の付け替えや客貨車の入換運転を楽しむ。エンドレスとメイン駅の間には交換可能な駅を設け、列車交換も楽しめるようにする。
・炭鉱鉄道はエンドレスからローカル線へ乗り入れ、メイン駅へのアクセスを可能とする。炭鉱鉄道には転車台を設けないため、上り列車はバック運転を基本とする。

線路

 線路はほとんどKATOユニトラックを使用する。ただし、その大半は中古品で、中には30年以上前に製造されたものも含まれている。
 そのため、ポイントは約1割に動作不良があり、ジョイナーも約1割を新品へ交換した。費用は抑えられたものの、その分、整備にはかなりの時間を要した。

カーブ

 直線から曲線へ移行する区間にはR481などの緩和曲線を挿入し、より実感的なカーブを再現する。

勾配

 本線は長編成を安定して走行させることを優先し、平坦設計とする。一方、ローカル線と炭鉱鉄道は、風景表現を重視し、必要最小限の勾配を設ける。

ポイント

 エンドレス上では4番ポイントを使用せず、6番ポイントを主体とすることで、高速走行時の安定性を確保する。

カプラー

・本線は固定編成を基本とするため、自動開放は必須としない。
・ローカル線は機関車の付け替えを前提とするため、テンダー側にはマグネティックカプラーを装備する。
・炭鉱鉄道はバック運転を行うため、機関車の前後ともマグネティックカプラーを装備する。また、ローカル線・炭鉱鉄道の各所にはアンカプラー線路を配置する。

TOMIX線路

 トラス橋、トラフガーダー橋、カント付きSカーブ築堤など、一部はTOMIX線路を採用するため、KATOユニトラックとの接続部を設ける。

 レイアウト製作は、線路を敷けば終わりではなく、実際に列車を走らせて初めて問題点が見えてきます。そのたびに改良を重ね、少しずつ理想に近づけていく──その繰り返しこそが、この趣味の醍醐味なのかもしれません。

 実際に台枠を製作し、線路を敷き始めてから、早くも2年近くが経過しました。本線とローカル線の線路敷設は完了し、ポイントの数も85基を超えました。ようやく配線工事も一段落し、レイアウト全体の姿が見え始めています。
 完成までにはまだ時間がかかりますが、これからも試運転と改良を重ねながら、「走らせて楽しいレイアウト」を目指していきたいと思います。

にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道模型 Nゲージへ
にほんブログ村 Nゲージ 

 

| | コメント (0)

2026年7月22日 (水)

Nゲージレイアウト製作記④ 北海道鉄道の魅力

 1970年代の北海道の鉄道の魅力は、大きく分けると、①D51が活躍した本線、②C58や9600が活躍した亜幹線・ローカル線、③炭山鉄道、この三つに大別できると思います。

 まず①のD51が活躍した本線ですが、函館本線、石北本線、室蘭本線などでは、キハ82系による特急や夜行急行も走り、D51のほかにもC62、C57、D52といった大型蒸気機関車が活躍していました。また、コンテナを中心とした急行貨物列車も数多く運転されていました。
 旅客列車でもD51が牽引する客車列車が見られ、編成は8両前後。峠越えでは、S字カーブを長い編成がくねらせながら力強く登ってくる姿は、北海道ならではの迫力がありました。

 ②のC58や9600が活躍した亜幹線では、根室本線(釧路~根室)、釧網本線、名寄本線、宗谷本線(名寄~稚内)などが代表的です。旅客列車の主役はキハ22でしたが、1日1往復ほど荷物車を連結した客車列車も運転されていました。
 さらにローカル線ではC11も加わり、標津線、湧網線、岩内線、深名線などが挙げられます。こちらも旅客列車の多くはキハ22でしたが、終点には必ず転車台が設けられ、区間運転を除けば蒸気機関車がバック運転をすることはほとんどありませんでした。

 ③の炭山鉄道は、その多くが石炭輸送を目的とした鉄道でした。例外的に8100形が活躍した寿都鉄道だけは、非鉄金属鉱山を結ぶ鉄道でした。
 石炭輸送にはセキ車が主体でしたが、中小規模の鉄道ではトラ車が多く使用されていました。路線が短かったためかバック運転も多く見られ、峠越えのある路線では重連運転も行われました。また、気動車を導入して客貨分離を行った鉄道もありましたが、多くの路線では石炭を積んだ貨物列車の最後尾に客車を連結した混合列車が運転され、炭鉱鉄道ならではの風景をつくり出していました。

 私のレイアウトでは、この三つの線区の魅力を一つの世界に凝縮し、1970年代北海道の鉄道風景を表現していくことにしました。

1010-28
 1973/1 函館本線 小沢→倶知安 荷客42 D51231 クリックすると大画像で見ることが出来ます

Untitled-60_1
 1975/3 石北本線 生田原→常紋(信) D51150 クリックすると大画像で見ることができます

01-11x
 1972/12 釧網本線 原生花園-北浜 C58 クリックすると大画像で見ることが出来ます

01-22xxx
 1972/12 深名線 蕗ノ台→湖畔 79642 クリックすると大画像で見ることが出来ます

0525-3_1
 1975/3 標津線 標茶→泉川 クリックすると大画像で見ることが出来ます

Untitled-40x
 1975/3/21 夕張鉄道 25+26 クリックすると大画像で見ることが出来ます

0525-11
 1975/3 真谷地 沼ノ沢 24号 クリックすると大画像で見ることが出来ます

このレイアウトは特定の路線を再現するのではなく、1970年代北海道鉄道の魅力を凝縮した世界として製作を進めていきます。

にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道模型 Nゲージへ
にほんブログ村 Nゲージ

| | コメント (0)

その他のカテゴリー

1.ばんえつ物語 撮影ガイド 2.只見線SL 撮影ガイド 3.磐越西線電化区間撮影ガイド 4.釜石線SL 撮影ガイド 5.ひな街道号 撮影ガイド 6.宗谷ラッセル 撮影ガイド 7.北しなの線 撮影ガイド 8.SL冬の湿原号撮影ガイド 9.SLもおか 撮影ガイド えちごトキめき鉄道 ばんえつ物語 ハイライト ニュース 上越線 会津若松駅 保存機 信越本線 北しなの線 只見線 C11 只見線 ロケハン 只見線 駅巡り 宗谷ラッセル 日中線 村上ひな街道号 特集 番外編 真岡鉄道 SLもおか 磐越西線 C57ばんえつ物語 磐越西線 C61ばんえつ物語 磐越西線 D51ばんえつ物語 磐越西線 DD51燃料貨物 磐越西線 DLばんえつ物語 磐越西線 SL X'masトレイン 磐越西線 あいづライナー 磐越西線 ロケハン 磐越西線 電化区間SL 磐越西線 駅巡り 野鳥(その他) 野鳥(全般) 野鳥(北海道) 野鳥(我が家) 野鳥(戸隠・信濃町) 野鳥(長野) 野鳥・動物・北信の暮らし 釜石線 SL銀河 釧網本線 SL冬の湿原号 鉄道模型 ストラクチャー 鉄道模型 レイアウト 鉄道模型 全般 鉄道模型 車両 飯山線 @使われた写真 SL現役時代アーカイブ SL現役時代インデックス SL現役時代形式別アーカイブ SL現役時代線区別アーカイブ